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日本の二大ピアノメーカーと言えば「ヤマハ」と「カワイ」
ピアノ購入者の大部分が、ヤマハかカワイのピアノを選ぶと言っても過言ではないでしょう。
そこで今回は「ヤマハとカワイの違いを解説」をお送りします。
ヤマハとカワイはどう違うの?どちらがよいの?とお悩み中の方は、ぜひ参考にしてくださいね!
目次
それでは早速、ヤマハとカワイの違いを徹底比較していきます。
・アクションの違い
・鍵盤の幅・長さ
・音色の違い
・タッチの違い
・販売価格の違い
・販売価格の違い
主に上記内容に沿って比較していきます。
ヤマハとカワイではアクションにいくつか違いが見られます。
アクションとは、鍵盤を打鍵するとハンマーが弦を打つピアノの仕組みのことで、ピアノの心臓部にあたる大切な部分です。
ヤマハは木製アクションがメインです。
(画像引用:ヤマハ)
金属パーツとフェルト以外は木製でできているのがわかりますね。
一方、カワイは樹脂(プラスチック)製を導入しているモデルもあります。
(画像引用:カワイ)
黒い部分はすべてプラスチックで、カワイのアップライトピアノに多く見られます。
そして、樹脂製のアクションは「ジャックスティック」とう故障が起きることが多いとされています。
ジャックスティックは、打鍵すると数回目から打弦しなくなる状態のことで、樹脂製アクションが湿度に弱いことが原因です。
しかし、近年は湿度に強い樹脂製アクションが開発され、ジャックスティックが起りにくくなっているため、過度に心配する必要はないでしょう。
鍵盤の幅や長さはヤマハとカワイではほぼ差はありません。
ただ、カワイのグランドピアノの上位モデルの中には、あえて鍵盤を長くしてあるピアノもあります。
鍵盤が長くなると、支点の位置が奥に移動するため、打鍵の緩急をつけやすく、表現の幅が広がるメリットがあります。
トリルや速いパッセージも弾きやすくなるため、プロやピアノを専門的に勉強する学生に人気です。
しかし、数字にするとごくわずかの差なので、趣味としてピアノを楽しみたい方は、鍵盤の長さは考慮する必要はないでしょう。
画像ロゴ引用元:ヤマハ株式会社 公式HP ロゴの歴史、株式会社河合楽器製作所 公式HP
ヤマハとカワイはそれぞれ特徴的な音色を持つことで知られています。
ヤマハは明るく華やかな音、海外メーカーで言えばスタインウェイのような音色に近いと言われています。
その一方で、若干金属的な音がするという意見も。
カワイは柔らかく温かみのある音色で、どちらかと言えばベーゼンドルファーに近いのが特徴です。
重厚感のある低音は「カワイトーン」と呼ばれ、海外でも高く評価されいます。
しかし、音が暗く華やかさに欠けるという意見も見られます。
つまり、ヤマハもカワイも音色の系統はあるものの、最終的には弾く人の好みで評価が分かれるということですね!
ちなみに音色は、同じメーカーでもモデルによって異なり、更には個体差もあるので、自分好みのピアノを探せるのも、アコースティックピアノの魅力と言えるでしょう。
画像ロゴ引用元:ヤマハ株式会社 公式HP ロゴの歴史、株式会社河合楽器製作所 公式HP
ヤマハとカワイのピアノではタッチにも違いがあります。
一般的には、ヤマハは軽快なタッチ、カワイはやや重いタッチと言われています。
そしてこのタッチの違いは、ヤマハとカワイでは「ダウンウェイト」の設定が異なるためです。
ダウンウェイトとは、鍵盤を完全に打鍵するために要する力、いわゆる鍵盤の重さのことです。
カワイは中音部が54gと設定されているモデルが多いですが、ヤマハは50g前後です。
数字で見るとわずかな差ですが、体感ではかなり違います。
「ヤマハは鍵盤が軽い、カワイは重い」と聞いたことがある方も多いかもしれませんが、実はこれが理由なんですね!
ただし、ダウンウェイトは調節が可能なため、ピアノを購入した後にタッチを軽くしたり重くしたりすることは可能です。
画像ロゴ引用元:ヤマハ株式会社 公式HP ロゴの歴史、株式会社河合楽器製作所 公式HP
ヤマハとカワイでは価格も異なります。
ヤマハはアップライトが70万円~、グランドピアノは170万円~となっていますが、最高級モデルは約2000万円前後です。
一方、カワイはアップライトが50万円~、グランドピアノは180万円~ですが、最高級モデルは約2000万円です。
(※価格は常に変動するためあくまで相場としてお考えください)
ピアノの価格はサイズに比例して高額になりますが、同サイズのピアノを比較すると、ヤマハの方がカワイより高額です。
中古ピアノの価格も、新品の価格が元になるため、一般的にはヤマハとカワイでは、ヤマハが高額と考えてよいでしょう。
近年、買取価格においてはヤマハとカワイで大きな差が生まれています。買取価格に関してはヤマハが優位となり、カワイの買取価格は下落傾向にあります。
昨今リセールバリューと言う言葉が注目を浴びていますが、ピアノにおいても考えておいて損はないでしょう。
特にグランドピアノは世界中で需要が有り、これはヤマハ・カワイどちらのメーカーも売却価格は高い傾向があります。グランドピアノの買取価格の目安は以下のページで詳しく紹介しています。
【関連記事】グランドピアノの買取価格の目安
アップライトピアノに目を向けると、ヤマハにおいては30年前のモデルでも10万円前後の買取価格が付くケースも多いです。その点カワイのアップライトピアノは古いモデルになると買取価格が付かないケースも近年は見られます。
以下のページでリアルタイムの買取価格目安を公開しています。
【関連記事】ヤマハの買取価格目安
【関連記事】カワイの買取価格目安
購入時はどうしても目先の事しか考えられなくなってしまいますが、長い目で万が一ピアノを弾かなくなった時、引っ越ししないといけなくなってしまった時のことも考えると良いでしょう。
さて、読者の方の中には「ヤマハとカワイ、結局はどちらが良いの?」と思っている方もいらしゃるのではないでしょうか。
結論から言うと、ヤマハとカワイは優劣つけがたく、最終的には好みの問題と言えるでしょう。
とは言え、ポイントを押さて選ぶことでより自分にぴったりのものが見つかります。
ヤマハとカワイでお悩みの方は、ぜひこれからご紹介する4つのポイントを参考にしてくださいね!
画像ロゴ引用元:ヤマハ株式会社 公式HP ロゴの歴史、株式会社河合楽器製作所 公式HP
ピアノを購入する上で「予算」は大切な問題です。
先ほどもお話した通り、ヤマハとカワイでは、カワイの方がやや安価です。
もちろん、モデルによりますし、中古の場合はピアノの状態で価格は大きく変わります。
しかし、新品のピアノをなるべく安く購入したい場合はカワイがよいでしょう。
同じサイズでも、アップライトは20万程度、グランドは10万円程度の差があります。
ざっくりとしか予算を設けていない場合は、これからご紹介する他のポイントも併せて検討するとよいですよ!
ヤマハかカワイか?で迷ったら音色の好みで選ぶのも一つの方法です。
ピアノは大きな買い物です。
頻繁に買い替えるのは難しいので、せっかくなら自分好みの音色のピアノを選びたいものです。
もちろん、実際の音色は自分で演奏してみないとわかりません。
試奏しないでピアノを選ぶ場合は、ヤマハは明るく華やか、カワイは落ち着いた優しい音色、という一般的な傾向を参考にしましょう。
お店に実際に演奏している録画や録音を送ってもらって、聴き比べると安心ですね!
ヤマハとカワイではカワイの方が鍵盤もタッチも重い傾向にあります。
これは、ダウンウェイトの設計の違いによるもの、というのは先ほどもお話した通りです。
一般的には、音高・音大受験予定のお子さんや、プロを目指す方は重めの鍵盤やタッチを好み、趣味の範囲でピアノを楽しむ方には軽めの鍵盤やタッチが好まれます。
しかし、これはあくまで傾向ですし、鍵盤やタッチの重さは、ある程度調節が可能です。
また、グランドピアノはアップライトに比べ、調整できる範囲が広いので、自分好みのピアノが欲しい方は、予算とスペースが許すのであればグランドピアノがおすすめです!
ピアノは一生の買い物...とは言え、様々な事情で手放す可能性も視野に入れましょう。
弾かなくなったピアノは、譲ったり、楽器店やピアノ買取サービスに依頼して買い取ってもらうのが一般的です。
その際、ヤマハは国内シェアNo1で知名度も高いため、すぐに買い手が見つかる可能性があります。
しかし、ヤマハは安定した人気があるため納得いく金額で売却できる可能性は高いでしょう。
このように、将来的に売却する可能性も考えて選ぶのも大切です。
以下のページでリアルタイムの買取価格目安を公開しています。
【関連記事】ヤマハの買取価格目安
【関連記事】カワイの買取価格目安
今回は「ヤマハとカワイピアノの違いを解説」をお送りしました。
ヤマハとカワイのピアノは海外でも高く評価されています。
近年では有名な国際コンクールでも頻繁に使用されており、もはや世界的メーカーと呼んでよいでしょう。
ヤマハもカワイもそれぞれにメーカーならではの特徴があります。
ヤマハかカワイかで悩んだら、各メーカーの特徴を踏まえつつ、ぜひ今回ご紹介した選び方のポイントを参考にしましょう。
きっと自分にぴったりの一台を選ぶことができるはずですよ!
更に奥深く、ヤマハ・カワイの創業エピソードや歴史を知りたい方は以下もご覧ください。
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この記事を書いた人
東和樹
ピアノワン買取責任者
大切なピアノの最後を気持ちよく迎えられるよう、何よりも丁寧なサポートを心がけて業務を行っております。些細な事でもお気軽にご相談ください。