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自宅にピアノを所有している方であれば、誰もが一度は「防音対策」について考えたことがあるのではないでしょうか?
この記事を読んでくださっている方の中には、ご近所からピアノの音に対する苦情が来て、お悩みの方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、ピアノの防音対策について徹底解説します。
マンション、一戸建てのそれぞれの防音対策、自作の防音室の作り方、DIY感覚でできる防音対策など、役立つ情報満載で送りしますので、ぜひご活用ください!
ピアノの防音対策で悩んでいる方、これからピアノを購入予定の方は必読です。
目次
ピアノが好きな人にとっては、ピアノの音は美しいもので、うるさいと感じることはないかもしれません。
そのため、つい防音対策を後回しにしてしまっている方もいるのではないでしょうか。
しかし、ピアノの音は日常生活音と比べても大きく、予想以上に漏れているものです。
まずは以下をご欄ください。
40db | 図書館の中・家庭用エアコンの音 |
---|---|
60db | 普通の会話 |
70db | 大きめの声・テレビの音 |
80db | 電車の車内・救急車のサイレン |
90db | ピアノ(低学年の子供) |
100db | ピアノ(アマチュア) |
110db | ピアノ(プロ) |
表を見ていただくとわかる通り、ピアノの音は、子供の練習であっても、救急車のサイレンより大きいことがわかります。
一般的に、人がうるさいと感じるのは、50dbからで、住宅地の騒音基準は昼間で55db以下、夜間で45db以下です。
もちろん、近所に漏れるピアノの音は、上記の値よりは小さいですが、マンションやアパートの場合は、壁を伝って音が聞こえるため、子供の習い事や趣味として楽しむ程度であっても、防音対策は必須と言えるでしょう。
音大受験生、現役音大生がいらっしゃるご家庭は、練習時間も長いことが予想されますので、防音対策はしっかり行いたいものです。
ピアノの音が原因で、近隣住民とトラブルになる事例は決して少なくありません。
過去には、訴訟に至ったケースもありますので、円滑な近所付き合いをするためにも、まずはできる範囲で防音対策をすることをおすすめします!
マンションは、壁は床を伝ってピアノの音が漏れやすいため、ピアノの防音対策はしっかり行いたいものです。
近隣住民とのトラブルも、マンションと一戸建てではマンションのほうが多い傾向にあります。
賃貸マンションの場合は、大がかりな防音工事などは難しいかもしれませんが、できる範囲で防音対策を行いましょう。
ここでは、マンションにおけるピアノの防音対策を6つご紹介します!
マンションの場合、間取り的に1部屋を丸ごと防音室にするのは難しいかもしれません。
しかし、簡易防音室であれば、限られたスペースであっても設置が可能です。
工具用具不要で、組み立てるだけですので、DIYが苦手な方でも簡単に防音室を設置することができます。
最近は、格安の簡易防音室もあり、2~3畳程度で20万円以内で購入できますよ!
アップライトを置くスペースに設置してみてはいかがでしょうか?
また、この後ご紹介する、他の防音対策と組み合わせることで、さらに大きな防音効果が期待できますよ!
マンションのピアノの防音対策としては、防音壁も効果的です。
本格的な防音壁を設置するには、リフォーム工事が必要ですが、壁に貼り付けるだけのタイプでも、一定の効果は期待できます。
防音壁は、壁に貼り付けるだけですし、接着剤を使わないタイプもあるため、賃貸マンションやアパートの防音対策にもピッタリです!
簡易タイプの防音壁は、軽く半畳ほどの大きさなため、力のない女性でも、簡単に設置することができるでしょう。
防音壁は、音を吸音し、遮断する効果があるため、ピアノを置いてある部屋の四面に設置するのが理想的です。
最近の防音壁は、デザインがオシャレなタイプや、化学物質不使用でアレルギーを誘発しないタイプなど、種類が豊富ですので、きっと気にいるタイプが見つかるはずです。
価格も、1枚4,000~5,000円程度と比較的手ごろですので、あまり防音対策にお金をかけたくない方にもおすすめですよ!
マンションの防音対策としては、床に防音マットを敷くのも効果的です。
音は床を伝わっても漏れるため、床に防音マットを敷くことで、音が階下や隣の部屋に伝わるのを防げます。
また、ペダルの音や踏んだ時の衝撃もマットが吸収してくれる上、床に跡や傷がつかなくなるため、一鳥二石ですよ!
防音マットは、インテリアの邪魔をしないデザイン性が高いものも多数あります。
抗アレルギー、抗ダニ、防水など、幅広いタイプがあるのもおすすめポイントです。
部屋の広さにもよりますが、1~3万円程度で防音ができるでしょう。
マンションの防音対策の際は、壁や床だけでなく窓も忘れてはいけません!
なぜなら、窓は壁より薄く、ピアノの音が漏れやすいからです。
そこでおすすめなのが、防音カーテンです。
防音カーテンを取りつけることで、サッシの隙間からの音漏れも防ぐことができ、大きな防音効果が期待できます。
遮光効果があるものを選べば、ピアノに日光が当たらないため、劣化を防ぐこともなりますよ!
防音カーテンは、比較的安価で3,000円程度からありますので、コスパ面でもおすすめです。
もっと本格的にピアノの防音対策をしたい、夜間もピアノの練習をしたい方は、お手持ちのピアノにサイレント機能をつけることも検討しましょう。
「ピアノ消音ユニット」をつけると、日中は今まで通りアコースティックピアノとして普通に弾いて、夜間や近所への配慮が必要な時は、音を消してヘッドフォンをつけて演奏が可能になります。
つまり、お手持ちのピアノを好きな時だけ、電子ピアノになるというわけですね!
ピアノ消音ユニットは、ほぼすべてのアップライトピアノに対応しますが、一部のピアノには設置できませんので、まずは楽器店や調律師に相談しましょう。
ちなみに、ピアノ消音ユニットの価格は本体は20万円程度ですが、取り付け費用として、5~6万円程度かかります。
しかし、防音効果は抜群ですので、すでに近所から苦情が来ている方などは、設置を検討してみてはいかがでしょうか?
近所から苦情が来てしまったが、防音対策をするには時間がかかる、など非常時には段ボールで応急処置をしましょう。
段ボールは吸音効果があるため、壁や窓に段ボールを貼り付けるだけで、音漏れが軽減します。
見た目が良くないという問題はありますし、根本的な解決にはなりませんが、カーベットやカーテンにも防音対策をほどこせば、さらに大きな防音効果が期待できますよ!
とは言え、段ボールを使った方法は、あくまで応急処置ですので、お近所さんに防音対策の予定があることを伝えた上で、練習時間に配慮することも大切と言えるでしょう。
次は、一戸建てのピアノの防音対策をご紹介します。
マンションに比べると、ピアノの音が近所に与える影響は限定的かもしれません。
しかし、住宅街は隣家との間隔が狭いため、やはり防音対策は必要でしょう。
先ほどご紹介した、マンション向けの防音対策はすべて有効ですので、ぜひ実践してみてください。
ここでは、それに加えて、一戸建てならではのピアノの防音対策をご紹介します。
一戸建ての場合、マンションに比べて根本的な防音対策がしやすいのがメリットです。
家の間取りに余裕がある場合は、一部屋を防音室にすることも検討しましょう。
費用は200万円程度からと高額ではありますが、防音室があれば、24時間ピアノの演奏が可能になります。
防音対策のストレスから半永久的に開放されるのは、大きな魅力と言えるのではないでしょうか。
音大受験生、音大生などがいるご家庭、自宅でピアノ教室を開業されたい方には、ぜひおすすめしたい防音対策です。
一室を防音室にするのが難しい場合は、簡易防音室を設置することでも、隣家に対して高いレベルでの防音効果が期待できますよ!
ピアノをリビングや子供部屋に置いている場合は、一戸建てであっても全面的な防音対策は難しいですよね?
その場合は、窓を二重窓にすることを検討しましょう。
二重窓にすると、ピアノの音漏れレベルが約半分程度になるというデータもあるほどです。
ピアノの防音対策になる上、外の騒音が聞こえにくくなり、防犯的にもなる、など二重窓のメリットは多数あります。
防音カーテン、マットなどと組み合わせたり、ドアを二重扉にするとさらに大きな防音効果が期待できますよ!
費用は20万円~と安価ではないですが、ピアノの練習時間が長時間に及ぶご家庭や、隣家との間隔が近い場合には非常におすすめです。
一戸建で、隣家だけでなく家庭内での防音対策もしたい方は、防音ドアの設置も視野に入れましょう。
ドア超しにピアノの音が漏れるのを大幅に軽減することができます。
防音ドアは、価格帯が広く安価なものであれば5万円、高価なものでは50万円程度です。
一般的に、高額であるほど防音効果も高いため、予算やシチュエーションにあわせて選びましょう。
取り付け工事は、即日できる場合が多いので、日常生活に大きな影響を与えることなく本格的な防音対策ができますよ!
マンション・一戸建てそれぞれのピアノの防音対策をご紹介しました。
しかし、読者の方の中には「防音室やDIYが難しい、もっと簡単にできるピアノの防音対策はないの?」という方もいらっしゃるかもしれませんね!
そこで、最後に今すぐできる防音対策をご紹介します。
気軽にできるピアノの防音対策としては、ピアノを壁や窓から離して’置くことが有効です。
アップライトの場合は、壁にくっつけるようにして設置する方が多いと思いますが、最低でも5~10㎝程度は離しましょう。
音が壁を伝って隣の部屋に漏れるのを軽減してくれますよ!
また、壁と間に隙間を作ることで、通気性がよくなりピアノの劣化を防ぐ効果も期待できます。
通気性が悪いと、調律が狂いやすく、ハンマーや反響板にカビが発生することもあるため、注意しましょう。
ピアノは蓋を閉めて弾くと音量が下がり、それに伴い周囲への音漏れレベルも下がります。
グランドピアノの場合は、本来は開けて弾くように設計されているため、開けた方が音のバランスも良く、ピアノが持つ魅力を余すことなく楽しめます。
しかし、音量も増すため、近所への音漏れを気にするならやはり閉めるのが正解です。
開ける場合は、なるべく隣室や隣家に人がいない時間帯を選んだ上で、こちらでご紹介する他の防音対策も実施しましょう。
手軽にピアノの防音対策をしたいなら、防音テープを窓の周りに貼るのもおすすめです!
窓やサッシの隙間を塞ぐことで、音漏れレベルが軽減します。
防音テープは、合成ゴム、ウレタンなど様々な素材のものがあります。
貼りたい場所の長さにあわせて、はさみでカットして使えるため、利便性が高いのも特徴です。
100円ショップでも購入できますが、高額なものでも1000円程度です。
基本的には、厚いテープほど防音効果も高いため、ウレタンよりゴム製がおすすめですよ!
リビングにグランドピアノを置いている方は、ピアノの周りをパーテーションで囲うだけでも、一定の防音効果が期待できます。
防音カーペットは、一度ピアノを移動させないと敷けませんが、パーテーションなら移動の必要はありません。
単品では防音効果は限定的ですが、防音テープと併用することで、音漏れは確実に軽減するでしょう。
子供部屋にピアノを置いている場合は、周りにぬいぐるみを複数置くだけで、音漏れが軽減します。
ぬいぐるみには吸音効果があるため、まとまった数を置くことで防音対策になるのです!
本来、アップライトの蓋の上には、本来は物を置かないのがベストです。
そのため置きっぱなしにせず、定期的に蓋を開けて換気することを忘れないようにしましょう!
今回は、ピアノの防音対策を徹底解説しました。
ピアノが好きな方や、お子さんがピアノを習っている方は、ピアノの音が近所の騒音になり得ることをつい忘れてしまいがちです。
しかし、ピアノの音は日常生活における生活音と比較しても大きく、近所とのトラブルになる恐れがあります。
長くピアノを楽しむためにも、周囲への配慮はマスト。
ぜひ、今回ご紹介したピアノの防音対策を実践しつつ、ピアノのある生活を楽しんでくださいね!
この記事を書いた人
東和樹
ピアノワン買取責任者
大切なピアノの最後を気持ちよく迎えられるよう、何よりも丁寧なサポートを心がけて業務を行っております。些細な事でもお気軽にご相談ください。