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このページではアップライトピアノ(電子ピアノを除く)を自分でメルカリやヤフオクで売却する手順と、そのメリットとデメリットをご紹介します。
目次
まず結論から申し上げますと、お持ちのアップライトピアノをヤフオク、メルカリ、ラクマなどのオークション(フリマ)サイトでご自身で売却する事は可能です。
ただ、アップライトピアノの個人売買において大きな注意点が2点あり、「運送費」と「売却後のトラブル対策」の2点となります。
1点目の運送費ですが、まずアップライトピアノは大型で重量(約200~250㎏)のある荷物となり、同じ市内間の移動でも最低で15,000円~費用を要する事がほとんどです。且つ、ピアノはデリケートで特殊な荷物に該当する為、通常の宅急便などは利用できず、ピアノ専門の運送会社に委託することになるケースがほとんどです。
2点目の売却後のトラブル対策ですが、アップライトピアノの売買となると50,000~500,000円と、そこそこの金額になる事がほとんどでしょう。購入者に対し、事前に傷の説明や状態不良があった際の取り決めなどを必ず行うことをおすすめします。一度の運送で最低でも15,000円かかる事から、簡単に返品とはいかない品物です。
前提として、上記を踏まえて頂いた上で個人売買に挑むのが良いでしょう。
ここからは実際にピアノをメルカリやヤフオクで売却する手順・流れをご紹介します。
まずは出品する予定のオークション・フリマサイトのアカウント登録を行います。住所、氏名などの個人情報の登録、携帯電話を利用したSMS認証や代金受け取り口座の登録などが必要となります。
■ヤフオクの登録手順
https://support.yahoo-net.jp/PccAuctions/s/article/H000008995
■メルカリの登録手順
https://jp-news.mercari.com/contents/2000
ピアノをオークション・フリマサイトで売却する際にまず確認してほしいのがピアノの運送方法です。ピアノは一般的な荷物と違い、大型で重量のある荷物となります。
クロネコヤマト、佐川急便、郵便局などでもピアノの配送は通常通りとはいかず、ピアノ専門の運送会社に配送をお願いするのがベターです。便利なメルカリの「らくらくメルカリ便」やヤフオクの「ヤフネコ!パック」等も利用が出来ません。
ですので、送料を出品者負担にした場合は、慎重に送料を考えて出品する必要があります。
アップライトピアノの送料ですが、同じ都道府県内でも15,000円~30,000円が相場となり、大阪から東京までになると50,000円以上かかる事がほとんどです。
落札者負担とした場合は、送料を考える手間が省けますが、落札者が運送会社を手配することになり、どのような業者がピアノを取りに来るかわからないデメリットもあります。
また、落札者が自分で取りに行くと言った場合ですが、万が一、搬出時に家などの傷が付いた際にトラブルは避けられません。落札者が運送会社に頼らず、自身で取りに来られるのは避けられるのが賢明です。
上記のように、ピアノは運送が第一の壁となりますので、細心の注意が必要です。
次に出品時に使う写真の撮影、状態異常が無いかの確認となります。
引き渡し後のトラブルを避けるためには、撮影・確認作業が最重要と言えます。
引き渡し後に、ピアノの不具合が見つかった際も送料などを考えた際に簡単に返品が出来ないのがピアノです。
ここで見落としてほしくないのが、ピアノ内部の状態確認です。外装は誰しも確認を行われますが、ピアノは内部が音を奏でる上で重要な箇所となります。可能であれば上前板、下前板の全てを取り外し目視で内部の状態を確認且つ、写真を撮影し出品時に掲載する事です。
ピアノの生命線でもある響板部分に割れ・隙間が無いかも必ず確認しましょう。ピアノ買取専門店による査定においても、響板割れは一気に10万円買取価格が下がるケースがあります。
状態確認や写真撮影が完了すれば、出品作業に移ります。ここではピアノの状態、修理歴などを細かく書くと良いでしょう。ピアノは中古であれど高額な取引となりますので、文章も丁寧に作り込み、購入検討者が安心して利用できるように作成する必要があります。
ピアノ売却の為だけに、オークション・フリマサイトに新規登録した方は、評価が1件もないはずです。オークション・フリマサイトは個人の方の出品がほとんどなので、評価に目を通す方が多いです。ですので、評価が無い方は、より丁寧に文章を作り込むと良いでしょう。
また、送料が高くなりますので、ある程度の発送エリアを明記する事で、購入検討者も送料の目途が立ち、比較しやすくなります。
購入検討者から質問が来ることも想定されます。一つ一つの質問にも丁寧に対応する事で売却に繋がります。出品した後は、落札まで何もしなくて良いわけではなく、出品期間中は随時質問などが来ていないか確認するようにしましょう。
最後は発送作業となります。事前に準備していた運送会社に連絡し、発送手続きを済ませます。
出品者負担としている場合は、落札者のピアノの設置状況を細かくお伺いする必要があります。
例えば、2階設置でクレーンを用いる際は、追加でクレーン作業費が発生します。このように落札者の設置状況で運送費も大きく変動しますので注意が必要です。
ピアノを自分でメルカリやヤフオクで売却する際のメリット・デメリットをまとめていきます。
メリット
デメリット
冒頭でも申し上げましたが、時間を要したとしても1円でも高く売りたい方にはヤフオク・メルカリでの販売がおすすめです。また、大切にしてきたピアノの行き先がわかるのも、売却側としてはメリットと捉えられる方もいる事でしょう。ただ、落札者側の目線に立ち、メルカリやヤフオクで10万円以上の中古品を個人間で買う事へのリスクも考える必要があります。売却側だけのリスクではなく、どちらにもリスクがある事を頭に置くことが重要です。
価格設定も難しいところがありますので、まずはピアノ専門の買取店で査定を行ってもらい、その上で楽器店の中古販売価格などを調べ、双方の中間に位置するような出品価格を決めると良いでしょう。
ただ、高く売れるメリットと同時に最も注意したいのは引き渡し後のトラブルです。
不具合等が見つかった際は、相当面倒な対応が必要となります。
ノークレーム・ノーリターンと謳い、出品される方も多いですが、高価な品物ゆえにその一文だけで、まかり通るかは微妙なところです。
予防策としては、写真や状態を細かく落札者に共有し、その上で不具合等があってもこちらでは責任は取れないと文面に残す事でしょう。
現実的に難しいところもあるかと思いますが、引渡し前に現地に来ていただき、ピアノの状態を確認してもらう事が出来れば良いでしょう。
この記事を書いた人
東和樹
ピアノワン買取責任者
大切なピアノの最後を気持ちよく迎えられるよう、何よりも丁寧なサポートを心がけて業務を行っております。些細な事でもお気軽にご相談ください。