ピアノの寿命の平均は?使用頻度やメンテナンス状況でも左右する

時計アイコン 2024年10月14日(公開:2021年01月12日)
ピアノの寿命の平均は?使用頻度やメンテナンス状況でも左右する

以下のようなお悩み・疑問をお持ちの方に向けた記事となっています。

ピアノの寿命の平均はどのくらい?

調律や修理に出そうか悩んでるけど、寿命なら買取や他の選択肢も考えてる

 

ピアノの寿命は30年~100年と言われます。なぜこのような幅があるかと言うと、ピアノは使う頻度やメンテナンス状況によって寿命が大きく変わります。また、良い音を保った状態を寿命と定義すれば30年が目安となります。ピアノは常に20トン以上の負荷がかかっていることも寿命が存在する要因です。

寿命を迎えたピアノの今後を考えた時の選択肢としてはオーバーホール、もしくは買い替えが挙げられます。よくスタインウェイピアノは100年の寿命を持つと言われますが、これはメンテナンスに費用と時間をかける価値を持ったピアノであるからです。ヤマハやカワイのメンテナンスさえ施せば、寿命を延ばすことは可能です。

この記事でピアノとの今後を考える手助けとなれば幸いです。

 

ピアノの平均寿命は30年~100年

ピアノの寿命は30年~100年と言われています。あまりにもその幅が広すぎて答えになっていないと感じた方もおられるでしょう。ですが、これが答えなのです。

人間は、不摂生を繰り返すと短命になる場合もあり、逆も然り健康に気遣いながら生きてきた人は長生きします。ピアノにも同じことが言えるのです。

 

なぜピアノには寿命がある?弦の張力の合計は約20トンとなる、常に負荷がかかっている

ピアノの平均寿命と原因

そもそもなぜピアノに寿命があるかですが、ピアノは約230本の弦が張られています。

弦の張力の合計は約20トンで常にピアノに負荷がかかっている為、基本的に他の楽器に比べ長く持たないと言われています。この圧力で響板のクラウンが沈下していき、張りのある音が年々出にくくなってしまいます。

つまり、使わなかったらいつまでも新品同様に保たれる訳ではなく、経年と共にピアノは劣化していきます

 

使用頻度やメンテナンスの状況で寿命は変わる

ピアノの寿命の幅が大きい要因として、使用頻度、メンテナンス状況、環境が関係します。

ピアノの寿命の幅は使用頻度により変動

使用頻度の一例を挙げると、ピアノ教室や音楽学校のピアノは使用頻度が高い分、各パーツへのダメージも蓄積され、寿命も短くなります。

ピアノの寿命の幅はメンテナンス状況により変動

また、調律等のメンテナンスを数年間していないピアノは必然的に寿命が短くなります。調律等のメンテナンスを一切せずに放置されたピアノは埃やチリが溜まり、その埃やチリが湿気を溜め込み、カビなどの発生の要因となります。

ピアノの寿命の幅は環境により変動

ピアノが置かれている部屋の環境も関係します。ピアノにとって最適な環境は、温度15~25℃、湿度40~70%です。日本には四季が存在し、気温も湿度も年間で大きく変動しますので、対策が難しいところでもあります。

 

良い音を保った状態を寿命とすれば、30年が平均となる

良い音を保った状態のピアノの寿命

先ほどは30年~100年と表現しましたが、実際に良い音の状態を保ったピアノを寿命と定義すると平均して30年が限界と言われています。

響板(音を響かせる部分)にトラブルが出ると、ピアノの最後であるとも言われます。響板はピアノの心臓とも言われる程、ピアノにとって欠かせないパーツです。その響板の寿命を考えた時に30年が目安となります。仮に修理となると、響板の場合は全ての弦を外す必要があり、何十万円と高額になることが殆どで、ケースによっては国産ピアノが一台買えるほどの金額になる事もあります。

 

寿命を迎えたピアノはどうすれば良い?

ピアノが寿命を迎えたら?

寿命を迎えたピアノの選択肢としてはオーバーホール、もしくは買い替えが考えられます。

オーバーホールとは分解。ピアノを分解して弦、ハンマー、フェルトなどを新品の部品と交換する、大規模なメンテンナンスの事です。オーバーホールは50万円以上の修理代となり、新品のピアノを購入するのと同じくらいの価格になる事もあります。

オーバーホールにより確実に寿命は長くなり、ピアノも蘇ることが出来ます。ただ、修理代もかなりの高額となる為、このタイミングで買い替えを行われる方が多いです。

 

ピアノの買い替えのタイミングは20~30年

ピアノの買い替えのタイミングは20~30年

一般的に買い替えのタイミングは20~30年とも言われています。

ピアノメーカーによる買い替えを促す宣伝文句のようにも聞こえますが、実際に20~30年が”良い音のピアノ”の限界とも言えます。

思い出のあるピアノを手放すことは中々決断が難しいですが、仮にオーバーホール等でピアノを修理したとしても、すべての部品が購入したての状態に変わるわけでは有りません。

ピアノの修理費用と相談しながら、同時に買取の査定を行ってみて、その2つの選択肢を照らし合わせながらピアノの今後を考えてみましょう

 

スタインウェイの寿命は100年は本当?

スタインウェイの寿命は100年って本当?

一方で国産ピアノの寿命は30年、スタインウェイ&サンズは100年と言うフレーズを聞いたことがある方もいるでしょう。実際に100年前に製造されたスタインウェイ&サンズのピアノがアンティークピアノとして販売もされています。

国産ピアノと比較したとき、そもそもの販売価格が違うので、使用している木材などに違いはありますが、良い素材を使用しているからと言って、100年劣化しないと言うことではありません。

例えば、高額なピアノであれば100万円かけて修理しても、長く使用するピアノとしてその対価に見合った存在価値を見出すこともできるでしょう。

一方、100万円以下で購入したピアノに100万円をかけるのであれば、下取りに出し、新しいピアノと出会いに行く方が多い事でしょう。

要は費用と時間さえかければ、ピアノの寿命は伸ばすことが可能と言うことです。100年使用できるスタインウェイ&サンズのピアノには、相応のメンテナンス費用が必ずかかっています。何もしないまま100年良い音の状態を保つのはスタインウェイ&サンズでも難しいと言えるでしょう。

まとめ

ピアノの寿命に関する話のおさらいをしていきましょう。

ピアノの寿命は30~100年

良い音の状態を寿命と定義すると30年

寿命を迎えたピアノは再生にお金がかかる

修理費用、買取査定の同時にお願いし、ピアノの今後を考えてみる

 

ピアノは多くの方にとって思い出深い大切な品物でしょう。だからこそ、今あるピアノの今後をしっかりと考える必要があります。

以下の記事でヤマハ、カワイの買取価格を詳しく掲載していますので、是非ご参考にしてください。

ヤマハピアノの買取価格詳細

カワイピアノの買取価格詳細

この記事を書いた人

東和樹

東和樹

ピアノワン買取責任者
大切なピアノの最後を気持ちよく迎えられるよう、何よりも丁寧なサポートを心がけて業務を行っております。些細な事でもお気軽にご相談ください。

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