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この記事では、鍵盤が戻らない・あがらなくなってしまった場合の原因を解説しています。
鍵盤が戻らない・あがらない原因には、4つの要素があり、普段から故障に繋がらないよう対策方法もございます。
そして、実際に修理業者に依頼する場合の費用は、1,700円~2,100円程度となります。
もし修理が難しい場合や、故障具合により高額な費用が発生した場合には、買取を検討するなど様々に解決できる方法もあります。
「故障したら買い替えないといけないかも…」とご心配の方もぜひ安心して記事を見ていただければ思います。
鍵盤の不調をすぐにお知りになりたい方、普段の対策方法・修理費用などの詳細については下記掲載しておりますので、ぜひご参考までにご覧くださいませ。
目次
鍵盤が戻らない、押してもあがって来ない場合は、下記のような原因が考えられます。
よくある事象として、鍵盤蓋から鉛筆、ハンカチ・カードなどの物が挟まってしまう場合です。
また、鍵盤と鍵盤の間は横1mm程度の間隔があるため、細かい文具類・薄いカードなどはすき間に入りやすくなってしまいます。
ピアノは木材などの天然素材でできているため、鍵盤の上に飲み物をこぼしてしまったり、湿気の多い環境にピアノを置いている場合にこのような事象が起きやすい事があります。
フレンジコード(アップライトピアノのハンマー部分にある白い紐のようなもの)など、ハンマーの戻りを助けている部分が消耗している場合です。ピアノの使用頻度が高ければ高いほど、消耗品は劣化しやすくなりますので、調律師さんに都度確認してもらうのも良いでしょう。
ピアノは羊毛や天然素材でできているため、それらを好む虫が発生し虫食いの被害に遭う場合です。こちらに関しては、ピアノ内部で発生するため、確認ができず気づきにくいのが現状です。
このような場合が発生した際は、自己修理は非常に難しいため、必ず調律師に相談、または修理業者に頼みましょう。
鍵盤の故障に繋がらないために、普段からピアノの扱いに気を付ける必要があります。
とはいっても決して難しいものではなく、簡単に心がける事ができるものもございますので、ぜひご参考ください。
よくピアノの上に物を置かれている方は多いかと思いますが、本来ピアノにとってはいい状態とは言えません。
特に細かい物の場合は、ピアノ内部に物を落としてしまう可能性も高くなってしまいますので、できる限り鉛筆・クリップ・ハンカチなどの細かい物から、ぬいぐるみや楽譜・本などの大きいものまで、ピアノの上に置きっぱなしにしないようにしましょう。
ピアノは木材や羊毛、金属等様々な素材が使用されています。
飲み物がこぼれてしまうと、木材や羊毛が水分を吸ってしまう・金属の錆の原因になるなど、ピアノの内部アクションに影響が出やすくなりますので、必ずピアノの近くには飲み物を置かないようにしましょう。
日本では四季があり、湿度・温度が変動しやすくなっています。
そのため、湿度が高い・温度が高い季節は除湿剤や除湿器を使用する、湿度が低い・温度が低い季節は加湿器を使用するなど、時と場合によって対策を行うようにしましょう。
何より大切なのはやはり調律です。良い音を保っている状態であれば、その音に耳も慣れてきますし、音に異変があった際も気付きやすいというメリットがあります。
逆を言えば、調律を行わず放置していると、何か不調があった際に手遅れになってしまいます。
何か不調があれば、調律師に都度相談もできるので、きちんと調律を行いピアノの状態を維持する事を心がけるようにしましょう。
鍵盤が戻らなくなった場合の修理費用は下記となります。
鍵盤が戻らない・あがらない | 鍵盤1か所につき1,700円~2,100円 (修理箇所が増えるごとに500円~1,000円ずつ費用がかかる) |
※上記はあくまで相場となりますので、ご了承ください。
「鍵盤が戻らなくなったら、必ず修理に出さないといけない?」
「できる限り修理費用はかけたくない…」とお考えの方も多いかと思います。
結果から申し上げますと、一部自分で解決できる条件はあるが、安全面を考慮し基本的には修理に出す方が良いという結論になります。
一部解決できる条件としては、「鍵盤蓋からハンカチや小さすぎない文具類(えんぴつやボールペン、消しゴムなど)などの小物を落としてしまった場合」です。
この場合は、鍵盤のふたを外すだけで簡単に物が取れるようになっています。
鍵盤蓋の外し方は、鍵盤蓋の両端を持ち、斜め上に引き上げるだけです。
蓋を外すと、一部ハンマーなどのピアノの内部が見えてきますので、その上に落としたものが取れるようになっています。(この時、鍵盤の蓋は無理に開けないようにすることと、ピアノ内部の部品はむやみに触らないようにしましょう。)
※鍵盤のすき間に入ってしまうようなカードやクリップ類などが落ちてしまい、拾えなかった場合は、鍵盤の下に落ちている可能性があり、修理が必要となりますのでご注意ください。
また、上記はあくまでアップライトピアノ・グランドピアノの場合の方法となります。電子ピアノはネジを外す必要があるなど、自己判断の場合は更に故障に繋がる可能性がありますので、修理を依頼しましょう。
上記の方法以外となった場合は、修理に出す必要があります。
ピアノは繊細な品物で、弦全体の張力が20トン常にかかっている状態となります。
またピアノ内部の部品等細かく造られているため、自己判断でむやみに触ってしまった場合、劣化した弦が切れてしまうなど、大けがに繋がる可能性もあります。
絶対に自己判断での修理はせず、調律師に相談する、又はピアノ専門の修理業者に頼むようにしましょう。
実際に調律師に相談、ピアノ専門の修理業者に頼んだけど、修理も難しいと言われてしまった、大幅な修理費用が発生してしまった場合は、買取業者に見積りを出してみるというのも一つの手です。
当社では鍵盤が戻らない・あがらないピアノに関しましても買取実績があり、その他にも、生活傷・汚れのあるピアノに関しても積極的に買取を行っております。
お見積りも無料ですので、ぜひ選択肢の一つとしてお気軽にお問い合わせくださいませ。
・鍵盤が戻らない・あがらない原因は4つ、一部自分で直せる場合がある
・修理費は鍵盤1か所につき、1,700円~2,100円
・普段からピアノの扱いに気を付けることで、ある程度故障を防ぐことができる
・自己判断での修理は絶対にNG、必ず調律師やピアノ専門の修理業者に頼む
・修理が難しい場合は、買取を検討する
いかがでしたでしょうか。
ピアノが戻らない・あがらない原因は、使用頻度・ピアノの管理方法・環境によっても変わりますが、普段からピアノの管理を心がけることで故障を防げるものもあります。
ピアノの状態を良く保つためにも、できることから始めてみるのが良いでしょう。もし、故障してしまった場合も諦めることなく、調律師に相談したり、修理が難しい場合は買取も検討できるなど、選択肢は様々なので、そちらも安心できる点ではないかと思います。
今回の記事で少しでもご参考になれば幸いです。ご覧いただきましてありがとうございました。
この記事を書いた人
東和樹
ピアノワン買取責任者
大切なピアノの最後を気持ちよく迎えられるよう、何よりも丁寧なサポートを心がけて業務を行っております。些細な事でもお気軽にご相談ください。